アルツハイマー型認知症とは?|淀川区東三国駅徒歩4分|きくかわ内科・脳神経・消化器クリニック

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きくかわ内科・脳神経・消化器クリニック

アルツハイマー型認知症とは?

アルツハイマー型認知症とは?|淀川区東三国駅徒歩4分|きくかわ内科・脳神経・消化器クリニック

2026年10月23日

~早期発見と適切な対応が大切です~

「最近、同じことを何度も聞くようになった」「物を置いた場所を忘れることが増えた」「以前はできていたことに時間がかかるようになった」

このような変化がみられると、認知症ではないかと心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

認知症にはいくつかの種類がありますが、その中でも最も多いとされているのが「アルツハイマー型認知症」です。

アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞が徐々に障害されることで、記憶力や判断力などが低下し、日常生活に支障が出てくる病気です。

年齢を重ねることで物忘れが増えることはありますが、すべての物忘れが認知症というわけではありません。一方で、認知症の初期には、本人やご家族が気づきにくい変化から始まることもあります。

今回は、アルツハイマー型認知症の特徴や診断、治療、日常生活で気をつけたいことについて、わかりやすく解説します。

1.アルツハイマー型認知症とは?

アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞が徐々に障害され、記憶や思考、判断などの働きが低下していく病気です。

脳内に「アミロイドβ」や「タウ」と呼ばれるたんぱく質が異常に蓄積することなどが、発症や進行に関係していると考えられています。

特に、記憶に関係する脳の部位が障害されやすいため、初期には最近の出来事を覚えにくくなる症状が目立つことがあります。

例えば、

① 同じことを何度も聞く

② 食事をしたこと自体を忘れる

③ 物を置いた場所を頻繁に忘れる

④ 約束や予定を忘れることが増える

⑤ 慣れた作業に時間がかかるようになる

といった変化です。

病気が進行すると、時間や場所がわかりにくくなったり、判断力が低下したりして、日常生活にさまざまな影響が出ることがあります。

ただし、症状の現れ方や進行の速さには個人差があります。

2.年齢による物忘れと認知症の違い

年齢を重ねると、誰でも人の名前がすぐに出てこなかったり、物を置いた場所を思い出せなかったりすることがあります。

このような加齢に伴う物忘れと、認知症による物忘れには違いがあります。

例えば、食事の内容を一時的に思い出せなくても、ヒントがあれば思い出せる場合は、加齢に伴う物忘れの可能性があります。

一方、食事をしたこと自体を忘れてしまい、何度も食事を求めるような場合には、認知症による記憶障害が疑われます。

また、認知症では、単に物忘れが増えるだけでなく、金銭管理や買い物、料理、服薬管理など、以前は問題なくできていたことが難しくなる場合があります。

ただし、こうした特徴だけで認知症かどうかを判断することはできません。

大切なのは、以前と比べてどのような変化が起きているか、日常生活にどの程度影響しているかを確認することです。

3.アルツハイマー型認知症の主な症状

アルツハイマー型認知症では、記憶障害を中心に、さまざまな症状がみられます。

① 記憶力の低下

初期に目立ちやすい症状です。特に、最近の出来事や新しく覚えたことを記憶するのが難しくなります。

同じ質問を繰り返す、約束を忘れる、物をなくすといった変化がみられます。

② 時間や場所がわかりにくくなる

日付や曜日がわからなくなったり、慣れた道で迷ったりすることがあります。

症状が進行すると、自宅にいても自分がどこにいるのかわからなくなる場合があります。

③ 判断力や段取りを考える力の低下

料理の手順がわからなくなる、支払いの計算が難しくなる、複数の作業を順序立てて進められなくなるなどの変化が現れることがあります。

④ 性格や行動の変化

不安が強くなる、怒りっぽくなる、意欲が低下する、人付き合いを避けるようになるなど、気持ちや行動に変化が生じることもあります。

これらの症状は、本人の性格だけが原因とは限りません。病気による脳の変化や、環境への不安などが関係している場合があります。

4.認知症はアルツハイマー型だけではありません

物忘れや認知機能の低下を引き起こす病気は、アルツハイマー型認知症だけではありません。

代表的なものには、次のような病気があります。

① 血管性認知症

脳梗塞や脳出血など、脳の血管の病気によって認知機能が低下します。手足の麻痺や歩行障害などを伴うこともあります。

② レビー小体型認知症

実際には存在しないものが見える幻視、認知機能の変動、パーキンソン病に似た動作の遅さや筋肉のこわばりなどが特徴です。

③ 前頭側頭型認知症

性格や行動の変化、社会的な判断の難しさ、言葉の障害などが目立つことがあります。

また、甲状腺機能の異常、ビタミン不足、薬の影響、うつ病などによって、認知機能が低下する場合もあります。

こうした原因の中には、治療によって改善が期待できるものもあります。そのため、物忘れが気になる場合には、原因を調べることが大切です。

5.アルツハイマー型認知症はどのように診断する?

認知症の診断では、物忘れの程度だけでなく、生活の中でどのような変化が起きているかを詳しく確認します。

診察では、本人の話に加え、ご家族など普段の様子を知っている方からも情報を伺うことがあります。

主に次のような評価を行います。

① 問診

いつ頃から症状が始まったのか、どのような物忘れがあるのか、日常生活にどのような影響が出ているのかを確認します。

② 認知機能検査

記憶力、時間や場所の認識、計算、言葉の理解などを評価します。検査の点数だけで認知症の診断が決まるわけではなく、診察や生活状況と合わせて判断します。

③ 血液検査

甲状腺機能やビタミン不足など、認知機能の低下に関係する病気がないかを調べます。

④ 頭部画像検査

脳の萎縮の程度や、脳梗塞、脳出血、脳腫瘍など、ほかの病気がないかを頭部CT・MRIで確認します。

必要に応じて、専門的な画像検査や脳脊髄液検査、血液バイオマーカー検査などを検討することもあります。

これらの情報を総合して、認知症の有無や種類を判断します。

6.アルツハイマー型認知症の治療

現在、アルツハイマー型認知症を完全に治す治療法は確立されていません。しかし、症状や病状に応じて、進行への対応や生活の質の維持を目指す治療が行われています。

① 薬による治療

認知機能の症状に対して、ドネペジルなどの薬が使用されることがあります。症状や副作用を確認しながら、必要に応じて薬の種類や量を調整します。

また、早期のアルツハイマー病の一部では、アミロイドβに作用するレカネマブやドナネマブなどの治療薬が検討される場合があります。

これらは対象となる病状や条件が限られており、すべての患者さんに使用できるわけではありません。治療効果や副作用、定期的な検査の必要性などについて、専門医による慎重な評価が必要です。

② 生活環境を整える

薬だけでなく、安心して生活できる環境を整えることも重要です。

① 規則正しい生活を心がける

② 慣れ親しんだ環境をできるだけ維持する

③ カレンダーや時計などを活用する

④ 本人ができることは、できるだけ続けられるようにする

⑤ 家族や周囲の人が無理なく支えられる体制を整える

本人ができなくなったことばかりに注目するのではなく、できることを大切にしながら生活を支えていきましょう。

7.認知症の予防につながる生活習慣

アルツハイマー型認知症を確実に予防する方法はありませんが、日頃の生活習慣を整えることは、脳の健康を守るうえで大切です。

① 適度に身体を動かす

ウォーキングなど、無理のない範囲で運動を継続しましょう。

② 高血圧・糖尿病・脂質異常症を管理する

生活習慣病は、脳や血管の健康に影響します。定期的に健康状態を確認し、必要な治療を続けることが大切です。

③ バランスのよい食事をとる

野菜、魚、豆類などを取り入れ、偏りの少ない食生活を心がけましょう。

④ 人との交流や知的活動を続ける

会話、趣味、読書など、自分が楽しめる活動を続けることが役立つ場合があります。

⑤ 睡眠や聴力にも気を配る

十分な睡眠を確保し、聞こえにくさがあれば相談しましょう。

これらは認知症のリスクを減らす可能性がある生活習慣ですが、実践していても認知症になることはあります。本人やご家族が自分を責める必要はありません。

8.このような変化があれば早めに相談しましょう

次のような変化が続く場合には、医療機関で相談することをおすすめします。

① 同じことを何度も聞くようになった

② 約束や予定を頻繁に忘れるようになった

③ 財布や鍵などをなくすことが増えた

④ 慣れた道で迷うようになった

⑤ お金の管理や薬の管理が難しくなった

⑥ 家事や仕事の手順がわからなくなった

認知症は、早期に気づくことで、原因を調べ、適切な治療や生活上の支援につなげることができます。

また、認知機能が急に低下した場合には、脳卒中や感染症など、緊急の対応が必要な病気が隠れている可能性もあります。急な変化がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

まとめ

アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞が徐々に障害され、記憶力や判断力などが低下していく病気です。

① 初期には、最近の出来事を忘れる、同じ質問を繰り返すなどの症状がみられます。

② 認知症には複数の種類があり、血液検査や画像検査などによって原因を調べることが大切です。

③ 薬物療法や生活環境の工夫によって、症状への対応や生活の質の維持を目指します。

④ 運動、生活習慣病の管理、社会的な交流など、日頃から脳の健康を意識することも大切です。

物忘れが増えたからといって、必ずしも認知症とは限りません。しかし、以前と比べて変化が目立つ場合や、日常生活に支障が出ている場合には、早めに相談することをおすすめします。

ご本人だけでなく、ご家族が気づいた小さな変化も、診断につながる大切な手がかりになります。気になる症状があれば、一人で抱え込まず、医療機関にご相談ください。

当院は脳神経疾患・消化器疾患を専門とするクリニックです。生活習慣病や発熱、健診など一般内科に関しても対応しておりますのでお気軽にご相談ください。
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